トイレのリフォームや便器の交換を考えた時、
たくさんの種類がある便器から、自分で理想の商品を探すのは至難の業です。
後悔しない便器交換・リフォームのために、しっかり勉強しましょう
この記事を読み終えた時、きっと理想の便器に出会えるでしょう。
1.トイレ交換時期の目安
トイレの寿命は?
トイレの便器自体、キズやひび割れ、水漏れなど不具合が全く出ていない場合、寿命は100年と言われるほどですが、コーティングの剥がれや掃除傷などによって、どんどん汚れが落ちにくくなってきます。 また、トイレに使用されている部品の劣化状況に大きく関わってきます。 タンク内のボールタップやフロートバルブ、配管、温水暖房便座等々です。 では交換の時期はどれくらいかと言うと、 部品は約7年~10年程度 便器は約10年から15年で寿命が来ると言われています。 メンテナンス部品の製造終了時期は製品生産終了後7年程度です。 設置から10年以上経過しているトイレですと、メーカー部品を伴う修理が概ね不可能になることから、不具合が生じた場合、交換を検討する時期に入ってきたと言えます。
2.まず自宅トイレを確認しよう
排水方式を確認しておく
トイレには床排水と壁排水という方式が存在します。
自宅のトイレの排水方式を確認して見ましょう。
1.床排水200芯(一戸建てに多いタイプ)
床排水の場合トイレの洗浄水を屋外の排水マスへと流す排水管が床下にあります。 トイレを交換する場合その床面の配水管がどの位置にあるかで選ぶ便器のタイプが変わってきます。 床排水のトイレの場合は排水芯は便器の後ろの壁から便器排水管の中心までの寸法になります。
床排水の便器の基本寸法は後ろの壁から200㎜ですが、排水管の取付位置やトイレスペースによって標準の排水芯ではない事がありますので、状況に合わせて便器を選ぶ必要があります。
2.床排水200芯以外(古い一戸建てに多いタイプ)
もともと水洗トイレではなかった所や和式のトイレから洋式トイレに交換された所などは様々な位置に排水管が設置されている事が考えられます。その為、排水管の移設を行うことなく、排水位置を調整することのできる「可変タイプ」を使用して便器の交換を行います。
排水芯とは?
この床排水の排水管は、トイレによってさまざまな位置に設置されています。この排水管の位置を特定するのが壁から排水管の中心までの距離で一般的に「排水芯」と呼ばれています。
排水芯の調べ方
便器には、床に本体を固定するためのネジがあり、設置後はキャップをかぶせてあります。このキャップは大小2種類があり大きなほうが目印となります。
便器背面(タンク側)の壁から大きなほうのキャップ中心までの距離が排水芯となります。
3.壁排水120芯(マンションに多いタイプ)
壁に接続された排水管を通って水が流れます。便器の後ろ側から壁に向かって排水管が接続されいるので排水管が見えます。床から120mm(100~120mm)の高さに排水芯がきます。
4.壁排水155芯(公団などに多いタイプ)
壁排水で床から155mmの高さに排水芯がきます。以前の公団住宅などに多くみられるタイプです。
5.トイレ内電源コンセントの確認
これまで電源を必要としないトイレをご使用されていて、今後は暖房便座や温水洗浄便座への交換をご希望される方は、トイレ内に電源コンセントがあるかどうかご確認ください。
トイレの広さを計測する
トイレの幅・奥行き・高さを計測しておくことが必要です。
これは、後にトイレの商品を選定する場合に必要となります。
3.トイレの種類
家族みんなが毎日何度も使うトイレ。せっかくリフォームするなら、使いやすいもの、掃除をしやすいもの、スタイリッシュなものなど、今のトイレより良くしたいと思いませんか?
そのためには、4種類あるトイレのタイプを知ることが重要です。
・タンクとウォッシュレット組み合わせトイレ
・タンク一体型トイレ
・タンクレストイレ
・システムトイレ
これら4種類の特徴と価格帯、そしてトイレによくある機能を説明しています。
トイレは大きく分けて4タイプ
トイレは、大きく分けると下記のような4種類があります。
■組み合わせ一体型
価格帯90,000~180,000円
特徴最も普及しているタイプ。組み合わせのメリットは、タンクとウォッシュレットを細かく指定できる。故障の際も便座のみの交換ができ、最小限の費用でリフォーム可。
■一体型
価格帯100,000円~250,000円
デザインがスッキリしている。手洗いボウルが広くなっているデザインも多く使い勝手が良い。故障した場合は、本体の交換が必要。
■タンクレス
価格帯200,000円~500,000円
一番新しいタイプ。タンクレスは、給水管から直接水を出すので、連続で水を流せる。水圧が低い2階や3階は設置できない。故障した場合は、本体の交換が必要。
■システム
価格帯160,000円~600,000円
セット商品のため、カタログのようなオシャレなトイレ空間を作れる。必要に応じて手洗器や収納キャビネットを設置可。狭い空間には設置できない。
トイレの種類によって、使い方やメンテナンス方法、価格帯に違いが出てきますので説明します。
システムトイレについてはこちら → https://jp.toto.com/products/toilet/restpal/
タンク、ウォッシュレット組み合わせトイレの特徴と価格帯
組み合わせトイレは、最も普及している種類で、便器と水を溜めるタンク、便座が別になっているものです。
昔の組み合わせトイレと違うポイントは、「便器のフチ」のお掃除のしやすさです。昔の組み合わせトイレは、フチが折り返す構造になっており、掃除ブラシが届きにくく、掃除するのが非常に厄介でした。現在の改良された今のトイレはフチの折り返しが無く、とてもお掃除しやすくなっています。
●メリット
組み合わせのメリットは、タンクとウォッシュレットを細かく指定できる点です。機能を付けずに極力シンプルなトイレであれば、安価に作ることができます。また、必要に応じて、ウォシュレットやオート開閉、自動洗浄など、様々な機能を付けることができます。
さらに便座のみを交換できる利点があります。便座部分の破損や故障、機能のよいウォッシュレットへの交換など最小限の費用でリフォームすることができます。
●デメリット
組み合わせのデメリットは、隙間や凸凹の箇所があるデザインが多く、掃除がしづらい点があげられます。ただし、近年のモデルは掃除がしやすい形状に改良されてきているので、デメリットではなくなってきています。
●価格帯 組み合わせの価格帯は、90,000~180,000円程度です。
タンク一体型トイレの特徴と価格帯
タンク一体型トイレは、便器と水を溜めるタンクと便座が一体となっている形状です。タンクが非常にコンパクトになっているのに加え、タンクと便器の繋ぎ目の少ないデザインなのも特徴です。
●メリット
タンク一体型のメリットは、すっきりしたデザインで、手洗いがある場合は、開口部に広いスペースを設けることができます。組み合わせトイレと比べて、隙間や凸凹が少ないので掃除がしやすいところが挙げられます。また、手洗いボウルが広くなっているデザインも多く、使い勝手の良さも特徴の一つです。
●デメリット
タンクレストイレ同様にタンク一体型も、便器と水を溜めるタンクが一体となっているので、故障の際に部分的な交換ができません。全てを交換する必要があるため、リフォーム料金が高くなってしまいます。
●価格帯 一体型の価格帯は、100,000円~250,000円程度です。
タンクレストイレの特徴
タンクレストイレは、今一番新しい形のトイレで、水を溜めるタンク部分が無い形状です。タンクがある形状は、タンクに水を貯めて、流すたびにに水を補充する仕組みでしたが、タンクレスは、給水管から直接水を出す仕組みです。
トイレメーカーのCMなどでもよく宣伝されており、聞きなじみがあるのではないでしょうか。
●メリット
タンクレスは、タンクが無いので、コンパクトでスタイリッシュなデザインで、隙間が少ないので掃除がしやす特徴があります。また、水をためるのではなく必要なときに水を使う水道直結型になっているので、連続で水を流すこともできます。
●デメリット
タンクレストイレで、一つ注意が必要なのが設置場所です。水圧が低い2階や3階の設置では、お水を流す力が弱くなるため設置ができません。タンクも無いので、トイレ本体に手洗いを付ける事ができないため、手洗いが必要な場合は別途設置が必要になります。
また、タンクレストイレは、ウォッシュレットと便座が一体になっているため、取り外しができません。そのため、ウォッシュレットの調子が悪い・故障した際には、メンテナンス作業をおこなうか、トイレ本体の交換の対応になります。
●価格帯 タンクレスの価格帯は、200,000円~500,000円程度です。
システムトイレの特徴
システムトイレは、手洗器や収納キャビネットなどを設置したトイレ室内全体を指します。タンクがある場合は、キャビネットで隠します。
●メリット
システムは、セット商品のため、カタログのようなトイレの空間を作ることができ、必要に応じて、手洗器や収納キャビネットを設置することができます。手洗器を設置する場合は、既存の給排水を利用するので、大掛かりな工事が必要ありません。
●デメリット
手洗器や収納キャビネットは、設置可能な広さが決まっており、狭い空間には設置できません。また、他のトイレに比べて組立設置が必要になり、費用が高くなります。
●価格帯 システムトイレの価格帯は、160,000円~600,000円程度です。
よくあるトイレの機能
どの種類のトイレも、様々な機能を付けることができますが、高機能であるほど価格が高くなります。よくあるトイレの機能をご紹介します。
節水機能
少ない水量で流す機能で、節水をすることができます。古いモデルのトイレは、大洗浄で13リットルを使用しますが、節水機能がある最新モデルは、4リットル前後でしっかりと流すことができます。新しいトイレにする場合には節水トイレが基本機能になります。
温水洗浄
温水洗浄は、ウォシュレットやシャワートイレと呼ばれる機能で、排出後に温水によって洗う機能です。
暖房便座
暖房便座は、便座を温める機能です。便座にすわったときのヒヤッとすることを軽減します。急激な温度変化で血圧が変動するヒートショックにも有効です。
脱臭機能
脱臭機能は、臭いの発生元の菌を取り除き、継続的もしくは瞬間的に発生する臭いを無くす機能です。自動で脱臭する機能や、一時的に強力な脱臭ができる機能などがあります。
壁リモコン
壁リモコンは、壁に設置してあるリモコンで、便座の袖にあるリモコンよりも機能が充実している特徴があります。お選びいただくトイレによって壁リモコンと便座に付いているものがありますので確認しましょう。
温風乾燥
温風乾燥は、温水洗浄をした際に温風で乾かす機能です。トイレットペーパーで水滴を取った後に使用します。
オート開閉
オート開閉は、人の動きに合わせて、フタを自動で開閉する機能です。
オート洗浄
オート洗浄は、便座から立ち上がるタイミングで、自動で洗浄する水を流す機能です。座っていた時間によって、大と小を判別します。
まとめ
トイレは、組み合わせトイレ、一体型トイレ、タンクレストイレ、システムトイレの4種類があり、必要に応じて様々な機能を付けることができます。最も普及しているトイレは、組み合わせトイレです。
4種類トイレのメリットとデメリット、予算のバランスを考えて、種類と機能の組み合わせを選ぶことが重要です。
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