綺麗で新しい調理機器は、日々の生活を一変させ、彩りのある毎日を送ることができます。様々な種類が存在するガスコンロ、古いガスコンロを入れ替え、一新しましょう。
何を基準に購入するのか。本章を読み終えた時に、あなたが望むガスコンロに出会えるようお手伝いさせていただきます。
ガスの種類
ガス機器の選定には、まずガスの種類について知っておく必要があります。一般的には都市ガスとLPガスのいずれかが使われています。まずは、現在使用しているガスが都市ガスなのかLPガスなのかを確認してください。一般的には敷地内にガスボンベが設置されていればLPガス、そうでなければ都市ガスですが、地域で集合LPガスを使用している場合や、マンションの敷地内にLPガスボンベ貯蔵施設などがある場合もありますので、ガスの請求書を確認しましょう。12A/13Aは都市ガスですが記載されていない場合もあります。わからなければガス会社に問い合わせておきましょう。
ガスコンロの種類と工事
ガスコンロには、「置き型」「コンロ台一体型」「ビルトイン」の3種類があります。それぞれの見分け方と、特徴を説明します。
置き型ガスコンロ
据置型ガスコンロは、写真のようにテーブルの上に据え置き、使用するタイプのコンロとなります。工事業者に依頼することなく、ご自身で購入し、ガス管を繋ぐことで使用できます。
価格も、低価格のものから、高機能高価格のものまで存在します。メーカーを問わず交換が可能です。
コンロ台一体型
セクショナルキッチン(分割型キッチン)の一部となります。コンロ台に固定し使用します。
ガス接続は可とう菅にて接続します。DIYは違法ではないですが、ガス協会認定の有資格者での工事をお勧めします。室内のため、ガス漏れ時の被害が大きくなります。また、保険等の適用もできなくなります。
同一メーカーの後継機のみ交換可能となります。別メーカーにする場合は、コンロ台含めての交換となります。
システムキッチンの天板に埋め込まれているガスコンロとなります。
上記同様、可とう管有資格者の工事を進めています。
メーカー問わず交換が可能です。
システムキッチンの選び方
冒頭で記載した、ガス種の確認が必要です。
周辺状況の確認
ガスコンロの下がどのようになっているか確認が必要です。
ガスコンロ下が収納の場合
もともと、ビルトインガスコンロの下が収納庫になっている場合は、既存のビルトインガスコンロのメーカーを気にすることなく、どのメーカーのビルトインガスコンロにも交換が可能です。
ガスコンロ下がオーブンの場合
・オーブンも同時に交換する
ビルトインガスコンロの交換と一緒にガスオーブンの交換もする場合には、既存のメーカーを気にすることなく、お好きなメーカーの機種をお選びいただけます。
ただし、ビルトインガスコンロとガスオーブンのメーカーは揃える必要があります。
・既存のオーブンを残す
既存のガスオーブンを残して、ビルトインガスコンロのみを交換する場合には、新しく設置するビルトインガスコンロのメーカーを、残すオーブンのメーカーに合わせる必要があります。
コンロとオーブンは、別々のメーカーでの設置はできません。
・オーブンを撤去してキャビネットにする
ガスオーブンを取り外し、キャビネットを設置することも可能です。その場合は、新しく設置するビルトインガスコンロのメーカーを気にすることなく、どのメーカーのビルトインガスコンロにも交換が可能です。
サイズの確認
ビルトインガスコンロを選ぶ場合、現状のサイズを計測しておきましょう。
稀に特殊なサイズがありますが、基本600mmか750mmとなっています。ほとんどのビルトインガスコンロが、この2サイズをラインナップしており、現状設置のガスコンロの天板幅と同じサイズのものにするか、または交換を機に幅の変更をすることも可能です。ただし、機種によってはもともと1サイズしかラインナップしていないものもあります。
幅を狭める場合
- 天板とコンロに隙間ができるため、スペーサーの設置が必要
- コンロのバーナーの距離が近くなるため、大きな鍋が並べておきにくくなる。
幅を広げる場合
- 消防法により、コンロ上部にレンジフードがあるか、不燃材料である必要がある。
コンロ周りの基礎知識
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/201808/KitchensKnowledge/index.html
- 天板の加工・切断が必要となる。
コンロ天板の種類
ホーロー
鉄板にガラスの釉薬を焼き付けた天板。 鉄板のダークな色そのままのデザインとなり、色は選べません。
鉄板なので丈夫ですが、汚れ落ちの面では、ガラスやガラスコートに劣ります。
圧倒的にお求め安い価格のものが多く、価格重視の場合にオススメの天板素材です。
ガラスコート
ホーロー用鋼板に、ガラスのようなコートを施した天板。 ホーローの強度と、ガラスの美しさのどちらも兼ね備えた素材です。
ガラス天板のようなクリア感は無く、デザイン面ではガラストップにやや劣りますが、お手入れ性ではガラス同様とても優れた天板です。
ガラストップ
明るめのカラーラインナップとクリア感、光沢が特徴的な強化ガラス素材の天板。最新ビルトインガスコンロの多くがこのガラストップを採用し、人気があります。 強度ではホーローに及ばないものの、お手入れ性ではどの天板よりも優れています。
キッチンを明るくしたい、高級感のあるキッチンを演出したいなど、デザイン面からもおすすめの天板素材です。
アルミまたはステンレス
<アルミ>
熱を分散させやすいアルミ素材の天板。バーナー周りのこげつきなどが起きにくいメリットがあります。マットな質感で落ち着いたデザイン。お手入れ性など、扱いやすさではガラストップに劣りますが、衝撃に強いという特徴があります。
<ステンレス>
業務用のような堅牢さがあり、家庭用コンロとしては個性的な素材。ノーリツの1機種にのみ採用されています。
機能
最新のガスコンロにはさまざまな機能がついています。自分の料理環境において必要な機能を抽出し、ガスコンロを選定していきましょう。
口数
ガスコンロを何口にするかは非常に大きな問題です。 一般的には3口コンロが標準です。 4口2口は一般的に展示もされていないのが現状です。 煮物を奥側のバーナーで行いながら、手前2つで調理を行う。最もシンプルです。
火力
新しいビルトインガスコンロの火力のスタンダードは、ダブル高火力&ダブルとろ火です。左右どちらのバーナーも高火力が使え、さらにどちらのバーナーもとろ火が使えます。また、火力の大きさの範囲はとろ火の320kcal~高火力の3610kcalと範囲が広いのが特徴です。 新しいビルトインガスコンロは、このダブル高火力&ダブルとろ火が標準となり、どのメーカーもこのタイプの機種を多くラインナップしています。 ダブル高火力&ダブルとろ火のビルトインガスコンロは、以前のように、調理によってバーナーの位置を選ぶ必要がなくなります。 また、煮込み料理の際に重宝するとろ火も、バーナー位置を選ばず使用できます。高温で炒めた後にとろ火でコトコト煮込みたい場合など、食材の入った重たい鍋を移動することなく1つのバーナーで調理が完結できるのもダブル高火力&ダブルとろ火の特長です。
温度調節機能
最新式のガスコンロには、ほとんど温度センサーがついており、温度調節機能がついています。 温度調節機能は、設定した温度を維持するように、火加減を自動で調整してくれる機能です。 揚げ物など、一定の温度を維持したい調理に便利な機能です。 コンロのグレードにより、調整できる温度の範囲が異なりますので、カタログ等で確認してください。
タイマー機能
最新式のガスコンロには、タイマー機能が付属している機種もあります。 キッチンタイマーなどを別で準備する必要がなくまた、時間が来たら自動で消化してくれる優れものです。
レンジフード連携機能
ガスコンロの点火・消化に連動して、レンジフードがON/OFFし、火力等によって、自動で風量を調節したり、遅延OFF設定などができるものです。 全ての機能を使うには、同一メーカーである必要があり、同時に交換する必要もありますが、ON/OFFのみならば、メーカー違いでも機能する場合があります。ガスコンロ・レンジフードともに、連携機能が搭載されている必要があります。
100V電源式
ハイグレードタイプに多い機種です。電源を搭載することにより、天板に液晶パネルが配置され、自動調理機能などが搭載されています。グリルでの調理などに重宝します。
グリルの機能
従来のビルトインガスコンロのグリルは、必ず水を張って使用するタイプでしたが、新しいビルトインガスコンロは水を張る必要がない商品がメインとなっています。お手入れなども簡単になっています。
グリルが片面焼きか両面焼きかにより、製品価格も変わってきますが、グリルを頻繁に使うならば両面焼きにしておいたほうがいいでしょう。グリルをほとんど使わない人は、片面焼きでもいいでしょう。
グリルのサイズにも通常とワイドがありますし、グリルの中に入るプレートもさまざま種類があります。調理シーンなど鑑みて、自分好みで選ばれると良いでしょう。
まとめ
ガスコンロ選択の基礎知識を仔細してきました。製品により、様々な特徴が存在します。交換時は、家電量販店などでカタログをよく読み、ご自身の調理シーンに合う製品をお選びください。
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